足るを知りたい

アラフォー女の徒歩ソロアウトドア備忘録

富士山に登ってきました【登頂編】

もちです。
富士山登ってきました・登頂編です。

 

富士スバルライン5合目〜山小屋まで

前回のあらすじ。準備万端で富士スバルライン5合目を出発しました。

吉田ルートは5〜6合目で上り・下りルートが合流するため、下山してくる人とすれ違います。皆疲れながらも満たされた顔をしていたのが印象的でした。
整備された緩い坂を上っていたらすぐ6合目に到着。意外と楽じゃん……!と安心していました。

6合目〜7合目は写真も撮っていました

本番は7合目からでした。山小屋ラッシュ&岩場が始まります。

7合目最初の山小屋・花小屋からの景色。もう雲の上です。

空気の薄い中で岩だらけの道を上っていくため息が切れます。呼吸が浅いと高山病を引き起こす可能性があるので、苦しいけれど頑張って呼吸を深くします。
吉田ルートは一番簡単に登れるルートだとか、子供や70代の方でも登頂できるとかは聞いたことがありました。これが一番簡単……?他のコースどうなってるの……?
山小屋が続いていて小まめな休憩があるにも関わらず、出発するとすぐに息が切れてペースが落ちてしまいます。ついには集団からも遅れてしまいました……。しかし、ガイドさんがすぐついてくれて「大丈夫ですよ。ゆっくり登りましょう」と声をかけてくれました。
他のツアーだったらそのまま置き去りだと思うのですが、私が参加した四季の旅さんはガイド人数が通常より多く、サポートが非常に手厚いツアープランでした。本当に助かりました。

8合目太子館から。力を振り絞って撮影しました。

ヘロヘロになりながら無心で岩を登っていると、ついに本日の宿「白雲荘」に到着。辺りはすっかり暗くなっていました。

 

山小屋で一泊

到着したらすぐに荷物をベッドに置き、夕食のハンバーグウインナーカレーをいただきます。私は写真を撮る余裕がなかったので他の方が撮った写真を載せておきます。

カレーだ!

ルーがサラッとしているので疲れていても食べられちゃう。ハンバーグもウインナーも柔らかでおいしかったです!
荷物整理をしてすぐ横になりました。私たちは御来光を見ないツアーなので3時半の起床でしたが、山頂御来光ツアーの方々は0時〜1時起床です。静かにしなくては。
ベッドはカーテンが引けてプライバシーはあるのですが、音や明るさは筒抜けなのでアイマスクと耳栓は必須でした。つけて横になるもすぐに眠れず、静かに外へ。

地上3000mから見る夜景、すごい。そして夏なのに冬の夜みたいに寒い、すごい。眠れぬ人たちが温かい飲み物を飲んだり話をしたりと非日常を楽しんでおりました。
ベッドに戻って目を閉じてみるも、今度は脈が早くて寝付けません……。つけているApple Watchで脈を測ると平地で早歩きしているくらいの早さ。横になりながら深めの呼吸を繰り返して身体を落ち着かせます。
そんなことをしているとウトウトしてきて、2時間ほど睡眠をとれました。

 

山小屋〜登頂まで

翌朝3:30、まだ暗い中を出発します。
すぐに本8合目元祖室に到着。空が明るくなってきました。夜明けが近い。

明けの明星

歩き始めて1時間ほど経ったでしょうか。9合目間近でまたも集団から遅れてしまいました。胸が苦しくて身体が動かない……。

本8合目トモエ館から。まもなく御来光が見えます。

力が入らない。皆についていけない自分が情けない。準備したのに全然駄目だった。迷惑かけて恥ずかしい。もう下山してしまおう……ネガティブな考えが頭の中でいっぱいになっていたら、ガイドさんから提案が。
「もちさんは山頂まで休憩しないで、その代わりゆっくり登りましょうか」
ん?!?!?え?きゅ、休憩なし?
ネガティブがぶっ飛ぶ提案でした。でも、ガイドさんは富士登山の初心者を何人も見てきているプロ……。本当に無理になったら下山しようと思いながら「頑張ってみます」と答えました。

なんと、この『休憩なし作戦』がハマりました。

私は休憩すると疲れを強く感じてしまうようで、自分のペースでゆっくり登り続けた方が呼吸が乱れにくかったようです。のろまな亀タイプですね。
ガイドさんに「そろそろ御来光が見えますよ」と言われて顔を上げると、雲の中から真っ赤なお日様が顔を出していました。

きれいだね

立ち止まって御来光を拝みました。
9合目ももう半ば。最後の0.5合はずっと岩場です。満身創痍で登ります。この辺りの記憶が曖昧です。涙が出そうなのを我慢したことしか覚えていません。

朝7:00、無事登頂。

通ってきた山小屋が遙か下に見えます

山頂は人で賑わっており、活気に満ち溢れていました。

 

ハーフお鉢巡りへ

ひとまず山頂の山小屋・扇屋で休憩。カレーうどん

おいしいと評判のチゲうどんは売り切れてました

疲れていて食べられないかなと思いましたが、口に運んだらあたたかくておいしくて完食でした。
その後、少しの自由時間のあとにお鉢巡りへ。富士浅間神社奥宮でお参りし、お守りや焼印をいただいてきました。

ここに来たかった
写真左は御鉢火口。写真右は剣ヶ峰。

ツアーの皆さんは富士山最高地点の剣ヶ峰に向かいましたが、私は見送りました。少しもったいないかな……と思いましたが、満身創痍状態で登る体力が残っていなかったです。下山もあるし。

 

下山して温泉へ

ガイドさんと山頂に戻り、一足早く下山をスタートしました。

吉田ルート下山道

小石で滑って転ばない歩き方をガイドさんから教えてもらいましたが2回転びました。トレッキングポールがなかったらもっと転んでいたはず。本当に買っておいてよかった……。
下山しながら「7合目の下山道トイレまで立ち休憩だけで行けますか?途中で座り込まないほうがいいので」とガイドさんから指示を受けました。ガイドさんとは途中で別れて一人で下りていきます。

吉田ルートの下山道は、延々と続くつづら折りの下り坂。下りても下りても景色が変わりません。

ずっとこれ

何回何回折り返しても同じ景色が続いて無限ループに入ってしまったような気分。途中で止まらない方がいいというか、途中で止まったらもう立ち上がれない気がします……。
私は脳内プレイリストで好きなアイドルの曲を再生して心を強く持っていました。途中で私を追い抜いていった海外のカップルは大声で歌を歌っていました。故郷は違えどやることは同じ……!

下山開始から2時間。なんとか7合目の下山道トイレに辿り着き、更に歩くこと30分。6合目の安全指導センターまで戻ってきました。私がひどい顔をしていたからか(転んで顔まで汚れてました)、指導センターのお兄さんが「が、がんばれ……!もう少しで5合目だよ!」と声をかけてくれました。人の優しさに泣きそうになりました。
すれ違う人も増え、馬も見かけ、道も緑鮮やかになり。ふと顔を上げると、

あれは……!

建物だ!見覚えのある建物!スタート地点でゴール地点の、富士スバルライン5合目だ!!!!!
登山開始から23時間。下山開始からは3時間45分。ついに富士登山のゴールを迎えました。

私はツアーの皆さんより先に下りたので、待っている間に5合目でお土産を買ったりソフトクリームを食べたりしました。
全員揃ったらツアーバスで富士山近くの温泉・ゆらりへ。温泉からは富士山が見えました。あの大きな山に登ってきたのだと思うと感慨深かったです。
その後新宿駅でバスを下車。ガイドさん・ツアーの皆さんとお別れし、ガクガクの足でなんとか帰宅しました。

 

感想

  • 登る前は楽しみ7:不安3
  • 登っている最中は体力不足でネガティブになってしまった。もっと鍛えればよかったとか、そもそも体力に自信ないのに登ろうとしなければよかったとか。
  • それでも登頂できたのは、四季の旅のガイドさんが複数で見守ってくれたからだと思う。本当に助かった。
  • 登りもさることながら下山もきつかった。脚全体の筋肉痛が1週間続いた。
  • でも、登ってよかった!最近は富士登山より大変なことはないと思うようになり、手間のかかる家事や仕事にすぐ取り組めるようになった。
  • でも、来年また登る?と聞かれたらちょっと考えさせてほしいかな……。

以上、富士山に登ってきた記録でした。

 

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